フランス詩人ピエール・ド・ロンサール
先日アップしたバラ、ピエール・ド・ロンサール
フランスの詩人の名前だと書きましたが
彼の詩を本で見つけました。
「カッサンドルへのオード」
恋人よみにゆこう
けさ、あけぼのの陽をうけて
紅の衣をといた、ばらの花
今宵いま、赤いころものその襞も
あなたに似た色つやも
色おとろえていないかと。
ああ、ごらん恋人よ、
何とはかないばらの花
大地にむくろをさらすとは!
おおつれない自然
この花のいのちさえ、
あしたから、ゆうべとは。
だから恋人よ、
ぼくのことばを信じるならば、
水みずし、花の盛りのその歳に
摘め、摘め、あなたの若さを、
この花に似て、じきにくる老年に
あなたの美しさも褪せるのだから。
いかがですか?
この詩はフランス人がばらと聞くと必ず思い浮かべる詩だそうです。
ルネサンスの若き詩人の人生への賛歌と無常観が
当時のすぐに散ってしまうばらのはかなさと重ねられているそうです。
若いときは無常観なんて全く感じなかったような気がしますが
この歳になると諸行無常という事をしみじみ感じます。
全ては移り変わっていくものなんだなあと・・・・
だからこそ一日一日を大切にしなければいけないですね。
このバラの季節もあと何回迎えることができるんだろうなあなんて(桜の季節も紅葉の季節もそう思うのは
やはり日本人だからでしょうか?)
雨のせいか少しセンチメンタルな気分になっています。
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